ベトナムにおける歴史的社会階層研究への接近

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タイトル別名
  • ベトナム ニ オケル レキシテキ シャカイ カイソウ ケンキュウ エ ノ セッキン
  • ベトナム ニオケル レキシ テキ シャカイ カイソウ ケンキュウ ヘノ セッキン
  • A Historical Study of Social Stratification in Vietnam

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抄録

ベトナム社会学研究所のドー・ティエン・キーン博士による「2002~2008年段階におけるベトナムにおける社会構造変動の若干の基礎的諸問題」は、ベトナムで初めて行われた「科学的研究」と自称しているものである。この研究に基づくベトナムの社会階層の現況については、既に紹介した。しかし、歴史研究の部分を割愛したため、今回はその部分を検討することにした。ベトナム史における前工業社会のモデルとしての社会階層については、封建制から植民地的半封建制に至る三つのモデルを提示する。具体的にモデル1は10世紀中葉以降であり、モデル2は明示的ではないが「近世」が該当しよう。モデル3は、植民地の半封建制である、フランスによる80年間のベトナム支配の時代を指している。さらに第一次インドシナ戦争後のベトナムの社会階層にも言及し、南北の相違、特に北部のバオカップと呼ばれる計画経済時代の社会階級論の特質についても論及した。

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