生体捕獲した野生雌エゾシカの肉成分における出荷時期の影響

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タイトル別名
  • Effects of timing of shipment on composition of meat from captured female wild Yeso sika deer (<i>Cervus nippon yesoensis</i>)
  • セイタイ ホカク シタ ヤセイ メス エゾシカ ノ ニク セイブン ニ オケル シュッカ ジキ ノ エイキョウ

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抄録

<p><tt>北海道阿寒湖周辺において、冬季に生体捕獲した野生エゾシカを1~9ヵ月間飼育した。満2歳以上の雌鹿を2007 年10月と12月、2010年4月と10月にそれぞれ3頭、3頭、4頭および4頭(計14頭)解体し、ロース肉、バラ肉および外モモ肉の一般成分含量、ミネラル含量、構成アミノ酸含量および脂肪酸組成を測定した。ロース肉の粗脂肪含量が10月解体よりも12月解体において有意に増加し(</tt>P<tt><0.05)、粗蛋白質含量が減少する傾向がみられたが、ミネラル含量には有意差がなかった。ヒ素、カドミウムおよび鉛は検出されなかった。4月解体と10月解体を比較すると、10 月解体のロース肉の粗蛋白質含量が有意に減少した(</tt>P<tt><0.05)が、粗脂肪含量はいずれの部位においても差は小さかった。ミネラル含量においてはロース肉の硫黄、マグネシウムおよび銅の含量が10月解体に有意に減少し(</tt>P<tt><0.05)、鉄含量が増加する傾向がみられた。すべてのアミノ酸において4月解体よりも10月解体で少ない傾向がみられた。脂肪酸は、主にステアリン酸、パルミチン酸およびオレイン酸が含まれていた。10月解体でミリスチン酸が多く(</tt>P<tt><0.05)、ステアリン酸が少なかった(</tt>P<tt><0.05)。これらの結果より、鹿肉の成分は出荷時期の影響を受けることが明ら</tt><tt>かになった。 </tt></p>

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