高齢者が自覚する靴サイズ、着用する靴サイズ、 足型に基づく靴サイズの相違

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タイトル別名
  • A study on the difference between the shoe size an elderly person considers appropriate, the size of shoe that is worn, and the actual measurement values
  • コウレイシャ ガ ジカク スル クツ サイズ 、 チャクヨウ スル クツ サイズ 、 アシガタ ニ モトズク クツ サイズ ノ ソウイ

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抄録

「目的」店頭における靴の選び方として、まず自覚する靴サイズやウィズに基づき履く靴を決定し、着用感による判断を行うものと考える。しかし、自覚する靴サイズと実際の足型が異なる場合には適切な靴の選択が困難になる可能性がある。本研究では、高齢者の靴サイズの認識とその認識に影響を与える要因について検討することを目的とした。 「方法」高齢者 51 名を対象とし、自覚する靴サイズ(以下、自覚サイズ)、当日着用している靴サイズ(以下、着用サイズ)および靴の選択基準を調査した。次に、足長・足幅の計測を実施し、 JIS 規格に基づく靴サイズ(以下、適正サイズ)を左右別に抽出した。解析として、足型および適正サイズの左右比較、自覚サイズと着用サイズ、適正サイズの比較を行った。また、靴の選択基準について質的な検討を加えた。 「結果」足長・足幅計測の結果から、参加した高齢者の足型や適正サイズに左右差があることを確認した。また、適正サイズと比較し、自覚サイズおよび着用サイズ間に有意差を認めた。なお、各項目間の一致率について、自覚サイズと着用サイズ間は約50%、自覚サイズと適正サイズ間は約6%、着用サイズと適正サイズ間は約3%であった。また、高齢者は様々な靴の選択基準を持つが、着脱が容易な、適正サイズよりも大きい靴を選択していた。 「結論」高齢者の足部形態や適正サイズには左右差があり、片側の足部形態にあわせて靴を購入した場合、対側の靴が足型と適合しない可能性がある。また、高齢者では、過去の靴着用経験や誤った知識により自覚サイズを誤認識しているだけではなく、自覚サイズに基づく靴選びをしていない可能性がある。

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