スギコンテナ苗と裸苗の成長と形状比の関係

  • 八木橋 勉
    国立研究開発法人森林総合研究所東北支所
  • 中谷 友樹
    立命館大学文学部地理学教室
  • 中原 健一
    国立研究開発法人森林総合研究所森林整備センター東北北海道整備局
  • 那須野 俊
    国立研究開発法人森林総合研究所森林整備センター東北北海道整備局
  • 櫃間 岳
    国立研究開発法人森林総合研究所森林植生研究領域
  • 野口 麻穂子
    国立研究開発法人森林総合研究所東北支所
  • 八木 貴信
    国立研究開発法人森林総合研究所東北支所
  • 齋藤 智之
    国立研究開発法人森林総合研究所東北支所
  • 松本 和馬
    国立研究開発法人森林総合研究所東北支所 国際環境研究協会
  • 山田 健
    森林総合研究所林業工学研究領域
  • 落合 幸仁
    森林総合研究所林業工学研究領域 住友林業株式会社山林部

書誌事項

タイトル別名
  • Correlation between Height: diameter Ratio and Shoot Growth in Containerised and Bare-root Seedlings of <i>Cryptomeria japonica</i>
  • スギコンテナ ナエ ト ラ ナエ ノ セイチョウ ト ケイジョウヒ ノ カンケイ

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抄録

<p>これまでに,コンテナ苗の樹高成長は,植栽時の苗の形状比が平均60程度の集団であれば,裸苗と同等以上であるが,形状比が平均100程度の集団では,裸苗と比較して劣ることがわかってきた。本研究では,集団の平均値ではなく,個体ごとの形状比と成長との関係に注目し,コンテナ苗と裸苗の成長を4成長期にわたって調査した。1成長期ごとの形状比と相対成長率の関係は,相対樹高成長率では,すべての成長期において,形状比とは負の相関があったが,特に1成長期目と2成長期目の相関が強かった。相対地際直径成長率では,すべての成長期において,形状比とは正の相関があり,特に1成長期目と2成長期目の相関が強かった。このことから,形状比が高い個体は,成長初期には樹高成長を抑え,直径成長を優先することが明らかになった。また,樹高の成長量に関しては,4成長期にわたる経時的データについて線形混合効果モデルを用いて解析した結果,形状比が高いことは樹高成長量に対しても,有意に負の効果があった。以上のことから,相対成長率だけでなく,樹高成長量に対しても,高過ぎる形状比は,負の効果があることが明らかになった。</p>

収録刊行物

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参考文献 (3)*注記

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