小中学生におけるメンタルヘルスに対するソーシャルサポートの横断的効果

書誌事項

タイトル別名
  • A Cross-Sectional Study of the Effects of Social Support on the Mental Health of 4th–9th Grade Students
  • ショウチュウガクセイ ニ オケル メンタル ヘルス ニ タイスル ソーシャルサポート ノ オウダンテキ コウカ

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抄録

<p>ソーシャルサポートは児童生徒のメンタルヘルスを維持する要因の一つと指摘されている。本研究は,一市内の全小中学校の高学年児童(4~6年生)と中学生(n=5,223)を対象として,メンタルヘルス問題(抑うつ症状と攻撃性)に対するソーシャルサポートの横断的効果を検証した。属性(性別と学年)およびストレッサーを統制した一般線形モデルによる分析の結果,友人および大人からのソーシャルサポートを知覚する児童生徒ほど抑うつ症状が低いことが示された。また男子よりも女子でサポートと抑うつ症状の関連が強かった。攻撃性については,友人からのサポートは負の効果を示したが,その効果は非常に低いものであった。大人からのサポートは攻撃性に有意な効果を示さなかった。ソーシャルサポートの性差を検証したところ,いずれのソーシャルサポートも女子で高かった。学年の影響については,学年の上昇に伴って,友人からのサポートは増大する一方で,大人からのサポートは減少することが示された。</p>

収録刊行物

  • 発達心理学研究

    発達心理学研究 27 (4), 395-407, 2016

    一般社団法人 日本発達心理学会

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