「聴き手」は虚構世界に没入する

書誌事項

タイトル別名
  • “Listeners” Absorbed in a Fictional World: A Comparison of the Experiences of Reading Novels and Listening to “Situational CDs”
  • 「聴き手」は虚構世界に没入する : 小説/シチュエーションCDにおける受容経験の相違
  • 「 キキテ 」 ワ キョコウ セカイ ニ ボツニュウ スル : ショウセツ/シチュエーション CD ニ オケル ジュヨウ ケイケン ノ ソウイ
  • ――小説/シチュエーションCDにおける受容経験の相違――

この論文をさがす

抄録

<p>小説の読者は文字を目で追いながら、想像上の音声的な発信主体「語り手」の存在を感じ、それが語る幻の声を聴き取る。このとき読者は、想像上の存在である語り手に向き合う、「聴き手」の身体を獲得する。だが、この聴き手としての経験とはどのようなものなのか。この問題を考える手掛かりとして、シチュエーションCDという現実的な音声の表現に注目する。シチュエーションCDは一人称小説と類比的な関係にある。本稿では、この二つの表現の受容者がそれぞれどんな発声主体と向き合い、どんな身体を獲得するのかを検証する。そして、この聴き手についての考察が、虚構世界に没入する者の経験を問う上で重要であることを確認する。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ