グローバル化時代の介護人材確保政策

書誌事項

タイトル別名
  • Securing Asian Care Workers in the Era of Globalization:
  • グローバル化時代の介護人材確保政策 : 二国間経済連携協定での受入れから学ぶもの
  • グローバルカ ジダイ ノ カイゴジンザイ カクホ セイサク : ニコクカン ケイザイ レンケイ キョウテイ デ ノ ウケイレ カラ マナブ モノ
  • Care Workers Entering Japan under Economic Partnership Agreements
  • 二国間経済連携協定での受入れから学ぶもの

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抄録

<p>本稿では, 二国間経済連携協定に基づく外国人看護・介護職に対して行った調査のデータをもとに, 外国人介護職の日本での受入れにおける課題を取り上げることを通して, 今後, 介護資格での就労者, 介護技能実習生を受入れる際に発生しうる課題を予測する. 介護職とは高齢化に伴い必然的に起こる, 医療モデルから生活モデルへの健康観の転換の過程で誕生したが, 依然医療モデルが席巻しているアジアの国の人々にとって, 介護職は, 医療モデルに基づいて地位を確立してきた看護師と比してdegradeされるものとして捉えられることがしばしばある. そのために, 外国人介護職らは, 生活モデルに基づいた介護職の専門性を疑問視し, 日本での仕事に葛藤し, 仕事に疲れて帰国を選ぶ者が少なくない. このような現状を踏まえると, アジアにおける健康観の転換が進まない限り, アジア出身の介護職者らが日本の国家資格を取得しても, 長く介護福祉士として日本に定住することを期待することは難しい. 本稿はアジアからの介護人材の確保において, 介護関連の技術移転も視野に入れた介護人材の循環を提唱する. ここでは, 単に介護労働者の頭数をそろえる短期的なビジョンよりも, 日本人も含め介護職者全体の専門性と社会的地位の向上を前提として, 医療モデルを融合した生活モデルを, 新しい日本ブランド, KAIGOとしてアジアに提供する長期的なビジョンをもつことを提案する.</p>

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