空白の「文学史」を読む

書誌事項

タイトル別名
  • Reading Gaps in the History of Modern Japanese Literature: Gender and Class Politics in the Proletarian Movement
  • 空白の「文学史」を読む : プロレタリア運動にみる性と階級のポリティクス
  • クウハク ノ 「 ブンガクシ 」 オ ヨム : プロレタリア ウンドウ ニ ミル セイ ト カイキュウ ノ ポリティクス
  • ――プロレタリア運動にみる性と階級のポリティクス――

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抄録

<p>本論は、「文学史」を構成する解釈のフレームを問題化するために、階級闘争に関わった女性たちの動向や書きものについて、『女人芸術』という雑誌を軸に検討を行った。</p><p>一九三〇年前後に政治的理想のために闘う主体として「ハウス・キーパー」を担った女性たちは、労働者階級の優位と前衛における性役割の自明化というフレームの重なりから生じた〈運動主体〉をめぐる解釈の空所に陥り、結果、同時代批評からも歴史記述からもその存在を見落とされることとなった。本論では、彼女たちの作品を読むことがそれらの女性たちの声に耳を澄ますことであると同時に、「文学史」を構成する諸解釈のフレームを問い直すことでもあると論じた。</p>

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