自然地盤における砒素溶出機構の検討

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タイトル別名
  • Study on Arsenic Leaching Mechanism in Natural Ground
  • シゼン ジバン ニ オケル ヒソ ヨウシュツキコウ ノ ケントウ

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抄録

<p>建設発生土に含まれる自然由来重金属等の評価において,水-岩石反応に着目した溶出機構の検討が重要である.</p><p>本研究では,溶出検液のpH領域が異なる自然由来重金属含有土をもとに,実際の鉱物組成及び化学組成と,pH-Eh図等の熱力学的検討に基づく理想的な固相種と溶存種の相平衡の変化から重金属等の存在形態に沿った砒素の溶出機構の検討を行った.</p><p>固液比一定条件下での溶出量試験は,水-岩石反応時間をふまえた振とう時間ごとの砒素溶出量を分析し,pH領域が異なる自然由来重金属含有土における溶出時間と溶出率を検討した.また,pH-Eh図上で溶出機構を評価し,固相種の溶解度と,溶存種の鉱物表面での吸着等を基に,水-岩石反応に基づいた短時間でできる簡便な溶出機構の評価方法について提案した.</p><p>土槽実験では,地下水中の還元条件下で水-岩石反応を考慮し,間隙率,推定透水係数に基づいて固液比と流れ場条件での溶出機構を検討し,砒素が亜砒酸塩(H3AsO30)として溶出する機構と,その後の移流による砒素濃度変化を明らかにした.</p>

収録刊行物

  • 応用地質

    応用地質 59 (6), 430-445, 2019-02-10

    一般社団法人 日本応用地質学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (12)*注記

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