嚥下機能評価のための喉仏の自動追跡と定量化

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  • Auto Tracking of the Adam's apple and quantification for evaluation of swallowing function
  • エンカ キノウ ヒョウカ ノ タメ ノ ノドボトケ ノ ジドウ ツイセキ ト テイリョウカ

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抄録

嚥下機能を評価するパラメータとして、喉頭の挙上量、前方移動量、嚥下開始から最挙上までの時間、喉頭の移動速度が挙げられる。これらのパラメータを定量的に得る唯一の現存装置は、放射線を用いる嚥下造影検査(VF 検査)である。VF 装置は、被検者に対しては被爆の問題があり、頻繁な検査ができないという問題がある。一方、医師にとっては定量化のための膨大な手間が欠かせない。そこで、簡便で頻繁に検査ができ、自動で定量化できる非接触・非侵襲嚥下評価装置を開発した。この検査装置は、嚥下時の喉表面の動きを喉の下方から観察して、喉仏の位置を自動追跡し、嚥下開始、ならびに喉頭の最挙上を検出するものである。喉仏は、挙上とともに喉表皮の内側に沈み込んで、外部からは見えなくなってしまうことがある。そのような例では、喉下方の表皮の変化から喉仏の位置を補完して追跡を試みた。その結果、人手による喉頭の追跡に対し、約90%の精度で自動追跡に成功し、嚥下評価パラメータの定量化を自動で行うことができた。

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