目取真俊「面影と(うむかじとぅ)連れて(ちりてぃ)」論

書誌事項

タイトル別名
  • Medoruma Shun's “<i>Omokage to tsurete</i>” (With the vestiges): 〈Listening〉to the Memory of Light
  • 目取真俊「面影と連れて(うむかじとぅちりてぃ)」論 : 「光」の記憶を〈聴く〉
  • モクシュシンシュン 「 オモカゲ ト ツレテ(ウム カジトゥチリティ)」 ロン : 「 ヒカリ 」 ノ キオク オ 〈 キク 〉
  • ――「光」の記憶を〈聴く〉――

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抄録

<p>本論はテクストの〈聴く〉という態度に注目し、考察をすすめる。そのために、まず不可避的に暴力の可能性を呼び込む身体を、写真と相似的な関係にあるものとし、施される解釈を問題化した。語り手の「うち」が被った、対象を鋳型に嵌め込むような暴力の残酷さを明らかにしていく。そのうえで〈聴く〉態度が今ここにない不在の他者を受容する行為であると論じる。一見受動的である、それが、〈語り〉を招き入れるきっかけとなり、他者が現れる要件となる。以上を踏まえた上で、〈聴く〉相手を必然的に要求する「うち」の〈語り〉が、〈聴く〉ことに頼ってしか示すことのできない「面影」、死者たちのイメージを立ち上げると結論する。</p>

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