防災情報の可視化とリアルタイム化によるBCP対応加速

  • 中川 淳
    国際航業株式会社 防災環境事業部 事業推進部

書誌事項

タイトル別名
  • Accelerate BCP Response by Visualization and Real-time Disaster Prevention Information
  • 防災情報の可視化とリアルタイム化によるBCP対応加速 : 自然災害に備えるために
  • ボウサイ ジョウホウ ノ カシカ ト リアルタイムカ ニ ヨル BCP タイオウ カソク : シゼン サイガイ ニ ソナエル タメニ
  • ―To Prepare for Natural Disasters―
  • ─自然災害に備えるために─

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抄録

<p>日本では,阪神淡路大震災や東日本大震災に代表されるような大規模な自然災害が多発し企業活動に大きな影響を与えている。</p><p>サプライチェーンの被害や大規模停電等による生産停止,出荷停止,休業等の企業の事業継続への影響事例が多発した。また,首都直下型地震や東海・東南海・南海3連動地震などの大規模地震予測は,社会的不安の高まりとともに企業の事業継続への危機意識も高め,BCP策定企業が徐々に増加する傾向にある。</p><p>企業の策定するBCPでは,「社員安否確認手段の整備(サービスの導入)」が主流であり,次いで「調達先・仕入れ先の分散」や「生産・物流拠点の分散」「代替生産先・仕入れ先・業務委託先・販売場所の確保」が重点項目として注力されつつある。これらは,いずれも近年の自然災害で事業継続へ大きく影響を及ぼした事項である。そのため,この「調達先・仕入れ先・生産拠点・物流拠点・代替生産先・業務委託先・販売場所」の被災状況を素早く把握することは,事業継続への影響をいち早く把握する上で非常に重要となっている。</p><p>しかし,自社施設や関連企業,取引先への被災確認連絡など事業継続に関連する情報収集は,未だ人海戦術で実施している企業が大半である。そのため,デジタル化・自動化による効率化を求めるニーズが顕在化しつつあり,今後導入が期待される分野である。</p><p>本稿では,近年の地震や豪雨災害の頻発により関心が高まってきているBCP/BCM 支援ツールの事例を紹介する。</p>

収録刊行物

  • 紙パ技協誌

    紙パ技協誌 73 (12), 1209-1213, 2019

    紙パルプ技術協会

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