乳癌骨転移との鑑別に難渋した潰瘍性大腸炎合併SAPHO症候群の1例

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タイトル別名
  • A Case of Breast Cancer Associated with SAPHO Syndorome and Ulcerative Colitis Mimicking Bone Metastasis
  • 症例 乳癌骨転移との鑑別に難渋した潰瘍性大腸炎合併SAPHO症候群の1例
  • ショウレイ ニュウガン コツ テンイ ト ノ カンベツ ニ ナンジュウ シタ カイヨウセイ ダイチョウエン ガッペイ SAPHO ショウコウグン ノ 1レイ

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抄録

<p>SAPHO症候群は滑膜炎,尋常性痤瘡,掌蹠膿疱症,骨化過剰症,骨髄炎を合併する疾患であり,骨病変は画像上骨転移との鑑別が必要となる.また,炎症性疾患との関連が示唆されている.今回,乳癌骨転移との鑑別に難渋したSAPHO症候群の1例を経験したので報告する.症例は57歳,女性.既往に潰瘍性大腸炎がある.2014年5月,右乳癌に対して手術を施行.浸潤径6mm大の乳頭腺管癌pT1N0M0 pStage Iであった.術後ホルモン療法で経過を見ていたが,2016年12月より腰痛が出現.PET-CT,MRIでL1-5,S1に病変があり,多発骨転移が疑われた.同時期に手足の湿疹を認め,掌蹠膿疱症と診断された.術後早期の再発の可能性は低く,掌蹠膿疱症を伴う関節炎を認めているためSAPHO症候群を疑い,治療は変更せず経過観察とした.1年後のMRIで骨病変は改善傾向であり,2018年8月現在も再発,増悪は認めていない.</p>

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参考文献 (12)*注記

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