海外体験学習におけるボランティア実践を通した学生の意識変容と職業選択について

書誌事項

タイトル別名
  • How can International Cooperation activities in Overseas Experience Learning Programs Foster Change of Consciousness and Career-Path Selection for Students?
  • 海外体験学習におけるボランティア実践を通した学生の意識変容と職業選択について : 横浜国立大学のパラグアイ渡航を事例として
  • カイガイ タイケン ガクシュウ ニ オケル ボランティア ジッセン オ トオシタ ガクセイ ノ イシキ ヘンヨウ ト ショクギョウ センタク ニ ツイテ : ヨコハマ コクリツ ダイガク ノ パラグアイ トコウ オ ジレイ ト シテ
  • 横浜国立大学のパラグアイ渡航を事例として

この論文をさがす

抄録

本稿では、筆者が2013年度より行っているNPO等と連携した横浜国立大学パラグアイ渡航プログラムを取り上げ、以下の点を明らかにした。第一に、本渡航は、国内外の教職員、NPO、スラムや農村の人々、複数回の渡航経験者を含めた渡航学生ならびにNPO代表もつとめる筆者と密に連携した形で計画・実施・振り返りが行われていることから持続可能性が担保されていた。第二に、参加学生は、活動を通し、自己の相対化と複眼的思考の獲得、大きな意識変容が起きていた。第三に、NPO等が学生たちに活動の「場」を提供することから、農村の人々は学生たちを開発実践のアクターとして捉えると同時に、農民自身が学生のホストとなることで権力関係の均衡化が起きていた。最後に、本渡航を経験した学生たちは、パラグアイに戻るものや他国に飛び出すもの、海外と日本、人と社会をつなぐ職業につくものなど、幅広い職業選択をしていた。同時に、一定の割合でNPOや社会起業を職業として選択するものがいた。日本から遠く離れた南米のパラグアイという異国に加え、異なる言語と異なる文化において、密度の高いローカルな実践を積むことは、学生の成功体験と経験知を蓄積し、渡航前には考えもしなかった職業選択を行っていることが明らかになった。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ