ブドウピューレ貯蔵中の酒石生成に及ぼす品種および貯蔵温度の影響

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タイトル別名
  • Effects of grape varieties and storage temperatures on tartar forming process in their purees
  • ブドウピューレ チョゾウ チュウ ノ シュセキ セイセイ ニ オヨボス ヒンシュ オヨビ チョゾウ オンド ノ エイキョウ

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抄録

ブドウから製造したピューレの酒石生成に関して5種類のブドウの品種別および貯蔵温度の違いを調べた。また,酒石の生成過程を水不溶性酒石(WIT)とアルコール不溶性酒石(AIT)に分けてその生成プロセスを明らかにした。いずれの品種も酒石が生成するが,品種別に大差がみられ,甲州は最も酒石が生成しやすく,デラウエアとマスカットベーリーAは最も生成しにくかった。5℃と20℃では,前者がいずれも酒石の生成量およびその速度の早いことは明らかであるが,特に甲州は両者とも5品種中最大であった。20℃ではデラウエアおよびマスカットベーリーAの生成は極めて少なかった。WITとAITの測定は酒石生成の予測に有効であり,貯蔵中の酒石の安定性の指標として使用できるものと思われた。この酒石の結晶構造の観察から生成速度の速い結晶ほど結晶の純度は高いものと思われた。

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