I(1) とI(2) が混在する共和分時系列の多変量Beveridge Nelson 分解

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タイトル別名
  • Multivariate Beveridge-Nelson Decomposition of I(1) and I(2) Series with Cointegration
  • I(1)ト I(2)ガ コンザイ スル キョウワ ブン ジケイレツ ノ タヘンリョウ Beveridge-Nelson ブンカイ

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抄録

多変量Beveridge Nelson (B N) 分解は,複数のI(1) 時系列を同時に確率的トレンドとギャップに分解する手法である。しかし実質GDP を含むマクロ経済時系列に多変量B N 分解を単純に適用すると,米国以外のデータでは,しばしば発散する不自然なGDP ギャップが得られる。他方で近年のマクロ経済学の標準的な理論における動学的IS 曲線では,実質GDP 成長率と実質利子率の和分次数は等しいとされる。したがって実質利子率がI(1) なら実質GDP 成長率もI(1) なので,実質GDP の対数値はI(2) となり,さらに実質GDP 成長率と実質利子率は共和分時系列となる。本論文はI(1) とI(2) が混在する共和分時系列に多変量B N 分解を拡張する。応用例として日本のインフレ率・実質利子率・失業率・実質GDP の確率的トレンドとギャップを同時に推定する。確率的トレンドは自然率とも解釈できる。

本研究はJSPS科研費JP16K03605の助成を受けたものです。

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