文化財修復用アルコキシシランの 補強性改良

  • 中村 充
    大阪工業大学工学部応用化学科 大阪工業大学工学部応用化学科 関西大学環境都市工学部 関西大学環境都市工学部 関西大学文学部 国立民族学博物館学術資源研究開発センター 大阪工業大学工学部応用化学科, 大阪工業大学ナノ材料マイクロデバイス研究センター 大阪工業大学工学部応用化学科, 大阪工業大学ナノ材料マイクロデバイス研究センター 大阪工業大学工学部応用化学科, 大阪工業大学ナノ材料マイクロデバイス研究センター

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タイトル別名
  • Improvement of Reinforcement Effect of Alkoxy Silanes for Conservation of Stone Cultural Assets
  • ブンカザイ シュウフクヨウ アルコキシシラン ノ ホキョウセイ カイリョウ

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抄録

<p>石造文化財の修復に用いられるアルコキシシランの凝結力向上について検討した。3 種類の分子量のメチルトリメトキシシランのオリゴマーの効果を,市販の石材強化剤であるWacker 社のOM50 等と比較した。有機錫系触媒を加えたオリゴマーで豊浦標準砂を固化させた試験片の圧縮試験では,OM50 以上の凝結力を示し,分子量にともなって凝結力がより向上した。OM50 へのオリゴマーの添加も凝結力向上に効果があった。しかしながら,オリゴマーは,分子量の増加にともなって豊浦標準砂への浸透性が低下した。以上の破壊挙動は脆性的であった。1 分子中のアルコキシ基の数が2 のメタクリロキシメチルジメトキシシランに有機錫系触媒を加えて豊浦標準砂を固化させた場合,高圧縮強度で延性的な破壊挙動を示した。アルコキシシランの構造により破壊挙動のコントロールが可能であった。</p>

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参考文献 (6)*注記

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