モトジロアザミウマの各成長段階におけるキチン生合成阻害剤の効果

書誌事項

タイトル別名
  • Effects of chitin synthesis inhibitors on each growth stage of Echinothrips americanus
  • モトジロアザミウマ ノ カク セイチョウ ダンカイ ニ オケル キチン セイゴウセイ ソガイザイ ノ コウカ

この論文をさがす

抄録

2018年11月に福島県のポインセチア栽培施設で初めて確認されたモトジロアザミウマについて,ピーマンで継代,飼育している系統を用い,卵,幼虫,成虫のそれぞれの生育ステージで,キチン生合成阻害剤のフルフェノクスロン乳剤およびルフェヌロン乳剤の防除効果を検討した。その結果,両剤ともに産卵直後の薬剤浸漬処理では殺卵効果が高かった。一方,孵化直前の卵に対しては殺卵効果が認められず,幼虫が孵化したが,それら孵化幼虫はすべて死亡したことから卵期間を通して高い殺虫効果を期待できると考えられた。幼虫では,両剤ともに薬剤処理6日後で補正死虫率95%以上と高い効果が認められた。成虫では,薬剤処理した葉を摂食させても,両剤とも殺虫効果は認められなかった。しかし,薬剤処理後5日間は孵化幼虫の出現数が対照区と比較して少なくなったことから,成虫に対する産卵阻害もしくは産下卵の孵化を阻害する効果があると推察された。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ