日本における選択的乾乳期治療の可能性

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タイトル別名
  • Future prospects of selective dry cow therapy for mastitis control in Japan
  • ニホン ニ オケル センタクテキカンニュウキ チリョウ ノ カノウセイ

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抄録

現在の日本における乳用牛の乾乳期管理は,乳房炎の治療および予防の確実性と効率性から,長期間持続する乾乳期用乳房注入剤(抗菌薬)を乾乳導入時に全頭全乳房へ注入することが一般的である。一方で,薬剤耐性(AMR)問題は世界的にも喫緊の課題として取り上げられており,酪農現場においても抗菌薬の慎重使用が求められている。このことから,近年欧州等では乾乳軟膏の予防的使用はAMRの問題から再考すべき課題と考えられており,乾乳軟膏の使用量低減を目的として,全頭全分房への使用から牛や乳房の状態に応じた選択的使用に移行する取り組みが行われている。本稿では,諸外国で行われている選択的乾乳期治療に関する取り組みやその効果を紹介するとともに,北海道東部地域における乾乳期用乳房注入剤の使用率調査結果から日本における選択的乾乳期治療の導入の可能性を考察する。

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