自由意志論における「選択の自由」を精査する(1)

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タイトル別名
  • Examining the<i> Freedom of Choice</i> in the Philosophical Debates on Free Will (1)
  • 自由意志論における「選択の自由」を精査する(1)〈起点性と自律性〉および〈源泉問題と余地問題〉
  • ジユウ イシロン ニ オケル 「 センタク ノ ジユウ 」 オ セイサ スル(1)〈 キテンセイ ト ジリツセイ 〉 オヨビ 〈 ゲンセン モンダイ ト ヨチ モンダイ 〉
  • ─Spontaneity and Autonomy and Sourcehood and Leewayhood─
  • ─〈起点性と自律性〉および〈源泉問題と余地問題〉─

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抄録

<p>哲学的自由意志論のなかで「選択の自由」の発想は中心的な位置を占めてきたが、それはまた自由意志の概念分析のさいに恣意的に捨象されつつ、代案の提示が試みられてきた。そこで、この発想の自由意志論内での「捻れた」あり方の反省が必要である。本稿ではその準備作業として、「自律性と起点性」の二要素と、「源泉問題と余地問題」の二つの問題圏について確認をする。問題設定の提示(1節)とこれらの対比の概観(2節)ののち、起点性と自律性の二要素について、自由意志の概念分析の困難の要因を二点(起点性の検証条件の原理的な不在と、自律性の内包する問題の多面性)指摘する(3節、4節)。これに基づき、「選択の自由」の適切な代案の方針を提案する(5節)。最後に、源泉問題と余地問題について、二要素との相関を確認したうえで、自由意志論の主題を四象限に分け、「選択の自由」がそのうち主に「L自律性」に関わることを指摘する(6節)。</p>

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