トマト栽培における培養液濃度,品種,栽培方式が葉面抵抗に及ぼす影響

書誌事項

タイトル別名
  • Effects of Nutrient Solution Concentration, Cultivars, and Culture Methods on Leaf Resistance of Tomato Plant
  • トマト サイバイ ニ オケル バイヨウエキ ノウド,ヒンシュ,サイバイ ホウシキ ガ ヨウメン テイコウ ニ オヨボス エイキョウ

この論文をさがす

抄録

<p>一段栽培トマトを用い,培養液の電気伝導度(EC),固形培地と湛液水耕,固形培地量,品種を変えて栽培し,蒸散量と葉面抵抗に及ぼす影響を調査した.培養液のECを変える処理をして栽培した場合,蒸散量は有意に変化し,蒸散速度は培養液のECが高いほど低下した.‘Managua’ と ‘CF桃太郎ヨーク’ の吸水量と根からの出液速度はEC8区の方がEC1.35区よりも有意に減少した.湛液水耕,Dトレイ,ロックウールスラブを用いEC1.35区とEC8区で栽培したところ,栽培方式間の出液速度には有意差がみられず,EC8区ではEC1.35区より低下した.蒸散量は湛液水耕のEC1.35区で最も多く,スラブ区のEC8区で最も少なくなった.蒸散速度の実測値と気象要因から葉面抵抗を算出した.葉面抵抗は,培養液のECの影響を受け,品種で異なっていた.一方で湛液水耕,Dトレイ,ロックウールスラブでの栽培間では葉面抵抗はあまり変化しなかった.葉面抵抗は時刻によって変化し,早朝と15時以降は高く,正午頃は低かった.以上のようにトマト植物体の葉面抵抗は培養液のEC,品種などの影響を受け,時刻によっても変化することが明らかになった.</p>

収録刊行物

  • 園芸学研究

    園芸学研究 20 (2), 179-187, 2021

    一般社団法人 園芸学会

参考文献 (22)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ