トレンチ調査による阿蘇外輪山北西域の的石牧場I断層の変位の累積性の検討

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タイトル別名
  • Study on Cumulative Activities of Passively Ruptured Faults through a Trenching Survey at the Matoishi Bokujo I Fault, Northwest Side of the Aso Caldera, Southwestern Japan
  • トレンチ チョウサ ニ ヨル アソガイリンザン キタセイイキ ノ テキセキ ボクジョウ I ダンソウ ノ ヘンイ ノ ルイセキセイ ノ ケントウ

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抄録

<p>阿蘇外輪山北西域における的石牧場I断層の上下の断層変位の累積性を,トレンチ調査から明らかにした.本断層周辺では,2016年熊本地震の余震活動は顕著でない.本断層の断層崖は,人工衛星(ALOS-2)データから判明した,本地震に誘発された受動的な上下変位と重複し,その変位は最大で15cmと見積もられている.本地震に伴う変位の明瞭な痕跡はトレンチ壁面では認められなかったが,3,430-2,890 cal BPと2,810 calBP以降に最大50cm変位した複数のイベントが累積的に生じた可能性がある.この断層崖は,固有地震のイベントまたは周辺の断層運動に誘発された受動的なイベントの繰り返しによって形成されたものと考えられる.固有地震だけでなく受動的な上下変位も断層崖の形成に寄与しているとすれば,断層崖が固有地震の繰り返しで形成されたことを前提とする固有地震の再来周期の見積もりにも影響を与えると考えられる.キーワード: 2016(平成28)年熊本地震,トレンチ調査,的石牧場I断層,ALOS-2,受動的な変位+</p>

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