幼児期初期の罪悪感の芽生えとしての “後ろめたさ”の表出

書誌事項

タイトル別名
  • Awareness of a guilty consciousness in early childhood:
  • 幼児期初期の罪悪感の芽生えとしての"後ろめたさ"の表出 : 保育者からのルール違反の禁止に対する幼児の反応の分析
  • ヨウジキ ショキ ノ ザイアクカン ノ メバエ ト シテ ノ"ウシロメタサ"ノ ヒョウシュツ : ホイクシャ カラ ノ ルール イハン ノ キンシ ニ タイスル ヨウジ ノ ハンノウ ノ ブンセキ
  • Analysis of the response of children to the childcare practitioners’ instruction not to violate rules.
  • ―保育者からのルール違反の禁止に対する幼児の反応の分析―

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抄録

本研究では,幼児期初期の罪悪感の芽生えを「後ろめたさ」と名付け,苦痛,緊張,視線回避等の指標から捉えていく。保育所の担任保育者と生後9から18か月児との相互作用によって現れた「後ろめたさ」と,「保育者を確認する姿」(深津・岩立,2019)との関連を検討した。その結果,後ろめたさの表出が見られ,この時期の子どもの経験や行動レパートリーの不足から違反への謝罪や修復行動には至らないと解釈された。また,「保育者を確認する姿」は,「後ろめたさ」の表出であり,保育者の情動や意図を確認する役割があると考察した。さらに,保育者との信頼関係を基に「後ろめたさ」の感情を経験し,他者からの自己への評価に気付き始めると考えられる。

収録刊行物

  • 保育学研究

    保育学研究 59 (1), 33-44, 2021

    一般社団法人 日本保育学会

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