童謡・唱歌歌唱時における方言アクセントの影響 ―小学生と大学生による歌唱音声の音響分析から―

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タイトル別名
  • Influence of Dialect Accents on Singing Educational Songs – Acoustic Analysis for Singing Voices of Elementary School and University Students –
  • ドウヨウ ・ ショウカ カショウジ ニ オケル ホウゲン アクセント ノ エイキョウ : ショウガクセイ ト ダイガクセイ ニ ヨル カショウ オンセイ ノ オンキョウ ブンセキ カラ

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抄録

本研究では,兵庫県と岡山県の小学生と大学生を対象に,童謡・唱歌の歌唱調査を行い,歌唱時における方言の影響の有無について検討した。調査にあたっては,小学校の学習指導要領に記載されている共通教材の中から≪うみ≫と≪夕やけこやけ≫の2曲を用い,歌詞朗読時と歌唱時の音声について録音し分析した。  歌詞朗読時の音声についての高低アクセントの判定の結果,兵庫県と岡山県のどちらの対象者においても方言アクセントで表現された箇所は少なく,共通語アクセント,または方言アクセント及び共通語アクセントのどちらとも異なるアクセントも見られた。次に,歌唱時の音声データをPRAATによって音響分析した結果,特に歌詞朗読時に方言アクセントの表れていた箇所において,ピッチおよびスペクトルに特徴的な動きを捉えることができた。また,歌唱時に方言の影響が現れやすいのは,歌詞朗読時の方言アクセントと旋律の動きの上行下行が対立している場合であることが明らかとなった。

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