在日中国人のアイデンティティ
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著者
書誌事項
- タイトル
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在日中国人のアイデンティティ
- 著者名
-
永野, 武, 1963-
- 著者別名
-
ナガノ, タケシ, 1963-
- 学位授与大学
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筑波大学
- 取得学位
-
博士 (社会学)
- 学位授与番号
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甲第1169号
- 学位授与年月日
-
1993-11-30
注記・抄録
博士論文
資料形態 : テキストデータ プレーンテキスト
コレクション : 国立国会図書館デジタルコレクション > デジタル化資料 > 博士論文
目次
- <目次>
- 序章 問題提起
- 第1節 日本に在留する｢中国人｣像の分裂
- 第2節 日本に在留する｢中国人｣が抱える問題の非顕在性
- 1.国籍･政治性の分裂
- 2.権利･義務の問題
- 3.就職､結婚などにおける諸障害
- 4.国籍法と帰化行政
- 5.戦争責任､戦後責任
- 第3節 差異の主張という潮流の中での潜行
- 第4節 先行研究史の整理
- 第1章 研究の視角
- 第1節 北米におけるエスニシティ研究
- 第2節 西欧における国民概念登場の経緯
- 第3節 二つの国民の観念
- 1.契約としての国民
- 2.民族精神を体現する国民
- 3.二つの国民の観念の相剋
- 第4節 国民創出の必要性､隠蔽作用と同一化作用
- 第5節 同一性の貫徹と噴出する矛盾
- 第6節 同一性に均らされた地平のパラドクス
- 第7節 研究の視角
- 第2章 研究の目的･対象･仮説
- 第1節 研究の目的
- 第2節 対象および時代限定
- 第3節｢日本国民｣創出期
- 第4節 仮説:比較を通じて得られるアイデンティティ確立への距離
- 第3章 概史
- 第1節｢華僑｣流出の時代
- 1.帝国=世界からの脱出?
- 2.世界帝国の危機
- 3.大量流出
- 第2節 中日･台日関係の特性
- 1.政治･経済･文化･地理
- 2.結果としての出身地域の多様性
- 第3節 定着地域の特色
- 第4節 来日者たちの類型
- 1.貿易商
- 2.商職人群
- 3.留学生･亡命知識人
- 4.強制連行された人々
- 第4章 統一的アイデンティティの不在
- 第1節 人の分断
- 1.中国人商人層の二重構造
- 2.中国人商人層と留学生･知識人
- 3.集住地域の分散
- 4.強制連行された人々の企業内管理
- 第2節 同郷･業種が絡まった諸組織の地理的散在
- 1.強固な同郷論理
- 2.出身地と業種･定着地の関連性
- 3.地域華僑社会でことたりる側面
- 第3節 国籍･帰化のもつ意味
- 第4節 僑居の論理
- 1.宗教儀礼
- 2.子弟教育
- 3.子弟の就職
- 4.実際の移動の頻繁さ
- 第5章 アイデンティティの萠芽と結実
- 第1節 日本国内での｢外国人｣の発見
- 第2節 分断状況の変化
- 1.経済変動による二重構造の変化
- 2.中日二国間関係
- 3.出身を共にする留学生と中国人商人層の結び付き
- 4.国内移動によるネットワークの濃密化
- 第3節 統一管理への意志と反応･反発
- 1.留学生の管理
- 2.抗日戦争時期における在日中国人管理･統制
- 3.一地域一組織
- 第4節 全国組織の登場
- 1.萠芽から結実ヘ
- 2.苦痛の共通性･共時性
- 3.分裂の予兆 台湾自立への始動
- 第5節 台湾からの来住者
- 第6節｢満洲国｣からの来住者
- 第6章 国民の基体化による分裂
- 第1節 台湾人に迫られた選択
- 1.非｢日本人｣しか選べない
- 2.｢新華僑｣か｢台湾人｣か
- 第2節｢正統な中国｣をめぐる分裂
- 1.｢共産党｣か｢国民党｣か
- 2.選択の過程と諸条件
- 3.｢新華僑｣の獲得競争
- 第3節 言説主体の転換と同一性論理
- 1.｢政治当局｣の宣伝機関への後退 創造から従属ヘ
- 2.異なることが許されない
- 3.翻弄される人々
- 第4節 植民地経営と階層の特徴
- 1.台湾と朝鮮の植民地経営の対照性
- 2.来住者たちの階層
- 第5節 移住における選択の余地
- 結論と展望
- エピローグ
- 第1節 新来者たち
- 第2節 一体感と縁遠さ
- 第3節 在日中国人社会展望
- 1.袋小路に絡めとられる諸論理
- 2.一つの光明
- 3.見通し
- 資料
- 1.参考文献
- 2.定期刊行物
- あとがき
