歯周病原性細菌Eikenella corrodensの付着因子複合体を構成する蛋白質の分子生物学的解析 シシュウ ビョウゲンセイ サイキン Eikenella corrodens ノ フチャク インシ フクゴウタイ オ コウセイスル タンパクシツ ノ ブンシ セイブツガクテキ カイセキ

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著者

    • 湯本, 浩通 ユモト, ヒロミチ

書誌事項

タイトル

歯周病原性細菌Eikenella corrodensの付着因子複合体を構成する蛋白質の分子生物学的解析

タイトル別名

シシュウ ビョウゲンセイ サイキン Eikenella corrodens ノ フチャク インシ フクゴウタイ オ コウセイスル タンパクシツ ノ ブンシ セイブツガクテキ カイセキ

著者名

湯本, 浩通

著者別名

ユモト, ヒロミチ

学位授与大学

徳島大学

取得学位

博士 (歯学)

学位授与番号

甲第795号

学位授与年月日

1996-03-26

注記・抄録

博士論文

Eikenella corrodens 1073は、菌体表層にN-アセチル-D-ガラクトサミンに特異的なレクチン様付着因子(EcLS)を有し、これを介して様々な宿主細胞表面に付着する。本研究では、EcLSを構成する2種類の蛋白質をコードする遺伝子をクローニングした。EcLSは、還元条件下でのSDS-PAGE解析により、約300kDaと45kDaの蛋白質に分離した。初めに、この45kDa蛋白質をコードする遺伝子(porA)をPCRおよびサザンハイブリダイゼーションによりクローニングした。これを発現ベクタ-pET22 b(+)にリクローニングし、T7発現システムを用いてporA遺伝子産物を誘導発現させた。そして、発現した45kDa蛋白質を封入体様の不溶性画分から可溶化した後、精製した。このクローン化断片のDNA塩基配列を決定し、一つのオープンリーデイングフレーム(0RF)を発見した。このORFは、990塩基対から成り、330アミノ酸のポリペプチド(分子量:35,748)をコードしていた。DNA塩基配列から予想されるアミノ酸配列は、様々な病原活性を示すことが知られているNeisseria属のporin蛋白質のアミノ酸配列と高い相向性を認めた。また、porA遺伝子はゲノミックサザンハイブリダイゼーションにより、E. corrodens内で1073株に特異的に認められた。次に、E. coli JM109に導入したE. corrodens 1073染色体DNAライブラリーから、抗EcLSモノクローナル抗体に特異的に反応する蛋白質をコードする遺伝子をクローニングした。このクローンは3種類(約60kDa,25kDa,10kDa)のEikenella由来の蛋白質を発現していたが、このうち25kDa蛋白質のみがイムノブロット解析より抗EcLSモノクローナル抗体に特異的に反応した。このクローン化断片の欠失解析を行い、25kDa蛋白質発現に必要な領域を特定し、その領域のDNA塩基配列を決定した。その結果、一つのORFが見つかり、このORFは678塩基対から成り、226アミノ酸のポリペプチド(分子量:24,586) をコードしていることが明らかとなった。DNA塩基配列から予想されるアミノ酸配列は、データベース中の既知の蛋白質との相向性は認められなかった。発現した25kDa蛋白質を封入体様の不溶性画分から可溶化した後、精製した。この精製蛋白質のN末端のアミノ酸配列およびハイドロパシー解析から、この25kDa蛋白質は外膜結合型蛋白質であることが示唆された。本研究結果より、E. corrodens 1073からクローニングされた45kDaおよび25kDa蛋白質は、ともに外膜上でEcLS複合体を構成する蛋由貿であり、さらに1) 45kDa蛋白質はレクチン様付着因子本体を菌体表層に固定化するほか、主要抗原および歯周病原性因子として機能する可能性があること、2) 25kDa蛋白質はEcLS複合体のマイナーサプユニットで、レクチン様付着因子本体に近接して局在する外膜結合型蛋白質であること、が示唆された。

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各種コード

  • NII論文ID(NAID)
    500000130122
  • NII著者ID(NRID)
    • 8000000953900
  • DOI(NDL)
  • 本文言語コード
    • jpn
  • NDL書誌ID
    • 000000294436
  • データ提供元
    • 機関リポジトリ
    • NDL-OPAC
    • NDLデジタルコレクション
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