リボザイムの構造と機能の相関についての分光学的研究

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著者

    • 坂本, 泰一 サカモト, タイイチ

書誌事項

タイトル

リボザイムの構造と機能の相関についての分光学的研究

著者名

坂本, 泰一

著者別名

サカモト, タイイチ

学位授与大学

横浜国立大学

取得学位

博士 (工学)

学位授与番号

乙第119号

学位授与年月日

1997-09-30

注記・抄録

博士論文

リボザイムはRNAを切断することができるRNA酵素として発見され、現在、抗エイズウイルス剤や抗癌剤等の薬剤としての応用が期待されている。しかし現在、リボザイムの切断反応機構の分子的基盤は明らかになっておらず、リボザイムを薬剤としてデザインするための指標は得られていない。そこで本論文では、酵素学的特性および構造を調べることにより、リボザイムの構造と機能の相関を明らかにすることを目的とした。本研究では、最も研究が進んでいるハンマーヘッド型リボザイムと、ハンマーヘッド型より大型のヒト肝炎δウイルス型(HDV)リボザイムを研究対象とした。始めに、第一章で本研究の背景について述べる。そして、本論の概要は以下のとおりである。はじめに、NMRによる構造解析を容易にするために小型化したリボザイムをデザインし(第二章)、調製した(第三章)。次に、小型ハンマーヘッド型リボザイムの酵素学的特性を調べ、デザインの元となったリボザイム(親リボザイム)の特性と比較したところ、MgCl2濃度依存性などが親リボザイムと異なることがわかった(第四章)。そこで、MgCl2滴定によるCD変化を調べ、MgCl2濃度による構造変化および活性変化をカーブフィッティングにより解析する方法を確立した。カーブフィッティングにより解析したところ、Mg^2+イオンは2つ以上結合しているが、結合数は親リボザイムに比べて少ないことが示唆された(第四章)。さらに、安定同位体標識法を用いたNMRによるハンマーヘッド型リボザイムの構造解析を試みたが、試料の調製が困難であった。そこで、酵素部分のみの構造を調べたところ、ワトソンクリック様のG:A塩基対の存在を示唆する結果を得た(第五章)。また、小型HDVリボザイムの酵素学的特性およびCD特性を調べたところ、親リボザイムより簡単なシステムで切断が起きていることが示唆された。さらに、カーブフィッティングよりMg^2+イオンは3つ以上結合しているという結果を得た(第六章)。最後に第七草で、本論文の結論を述べ、今後の展望について述べる。

横浜国立大学, 平成9年9月30日, 博士(工学), 乙第119号

目次

  1. 目次 / p2 (0003.jp2)
  2. 略語表 / p4 (0004.jp2)
  3. はじめに / p5 (0005.jp2)
  4. 第一章 序論 / p6 (0005.jp2)
  5. 1-1 リボザイムについて / p6 (0005.jp2)
  6. 1-2 ハンマーヘッド型リボザイムについて / p9 (0007.jp2)
  7. 1-3 HDVリボザイムについて / p12 (0008.jp2)
  8. 1-4 RNAの構造解析について / p14 (0009.jp2)
  9. 1-5 本研究の目的および意義 / p17 (0011.jp2)
  10. 第二章 リボザイムのデザイン / p18 (0011.jp2)
  11. 2-1 ハンマーヘッド型リボザイムのデザイン / p18 (0011.jp2)
  12. 2-2 ハンマーヘッド型リボザイムのデザインにおける難しさ / p20 (0012.jp2)
  13. 2-3 HDVリボザイムのデザイン / p21 (0013.jp2)
  14. 2-4 HDVリボザイムのデザインにおける難しさ / p23 (0014.jp2)
  15. 第三章 リボザイムの調製 / p25 (0015.jp2)
  16. 3-1 リボザイムの調製法の確立 / p25 (0015.jp2)
  17. 3-2 ハンマーヘッド型リボザイムの調製 / p27 (0016.jp2)
  18. 3-3 HDVリボザイムの調製 / p27 (0016.jp2)
  19. 3-4 結果および考察 / p28 (0016.jp2)
  20. 第四章 小型ハンマーヘッド型リボザイムの特性 / p36 (0020.jp2)
  21. 4-1 酵素学的特性およびCDの解析 / p36 (0020.jp2)
  22. 4-2 結果および考察 / p39 (0022.jp2)
  23. 第五章 小型ハンマーヘッド型リボザイムの構造解析 / p52 (0028.jp2)
  24. 5-1 方法 / p52 (0028.jp2)
  25. 5-2 結果および考察 / p54 (0029.jp2)
  26. 第六章 小型HDVリボザイムの特性 / p73 (0039.jp2)
  27. 6-1 酵素学的特性およびCDの解析 / p73 (0039.jp2)
  28. 6-2 結果および考察 / p74 (0039.jp2)
  29. 第七章 結論および今後の展望 / p84 (0044.jp2)
  30. 7-1 結論 / p84 (0044.jp2)
  31. 7-2 総括 / p85 (0045.jp2)
  32. 7-3 今後の展望 / p88 (0046.jp2)
  33. 実験の部 / p92 (0048.jp2)
  34. 参考文献 / p105 (0055.jp2)
  35. 謝辞 / p113 (0059.jp2)
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各種コード

  • NII論文ID(NAID)
    500000152147
  • NII著者ID(NRID)
    • 8000001069059
  • DOI(NDL)
  • 本文言語コード
    • jpn
  • NDL書誌ID
    • 000000316461
  • データ提供元
    • 機関リポジトリ
    • NDL-OPAC
    • NDLデジタルコレクション
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