香港返還交渉 : 民主化をめぐる攻防
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著者
書誌事項
- タイトル
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香港返還交渉 : 民主化をめぐる攻防
- 著者名
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中園, 和仁
- 著者別名
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ナカゾノ, カズヒト
- 学位授与大学
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一橋大学
- 取得学位
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博士 (法学)
- 学位授与番号
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乙第210号
- 学位授与年月日
-
1999-02-10
注記・抄録
博士論文
資料形態 : テキストデータ プレーンテキスト
コレクション : 国立国会図書館デジタルコレクション > デジタル化資料 > 博士論文
目次
- 目次
- はじめに
- 問題の視点
- 本書の構成
- 第一章 歴史が残した問題
- 第一節 香港問題の歴史的背景
- 植民地香港の形成
- 「新界」租借地の存在と返還要求
- 「九龍城」問題
- 第二節 国共内戦の帰結と香港の行方
- イギリスによる新中国承認の動き
- 中国共産党の外交政策のガイドラインと香港問題
- 米ソ冷戦と香港カード
- 第三節 香港回収延期の決定
- 植民地統合の黙認
- 香港回収延期の決定時期をめぐる論争
- 「八字方針」(長期打算、充分利用)
- 第二章 香港の特殊な地位と植民地統治の正統性
- 第一節 潜在的主権の主張
- 中共産党の政治浸透
- 非公式の了解事項
- 中ソ対立と中国の対香港政策の変化
- 第二節 イギリスの植民地統治
- 自決権を行使できない植民地
- 棚上げされた香港の民主化
- 香港の伝統的政治構造
- 第三節 植民地統治の正統性
- 経済発展と政治的不安定
- 植民地官僚体制の正当性の基礎
- 中国人社会とのコミュニケーション経路の確率
- 第三章 香港返還交渉
- 第一節 動き出した香港問題
- 香港問題に関する中国の公式主張
- 迫る「新界」租借地の期限
- マクルホース総督の中国公式訪問
- 第二節 本格的交渉へ向けて
- 失敗に終わった秘密交渉
- 「マカオ方式」と主権の帰属をめぐる対立
- 撤退へ向けたイギリスの動き-国籍法の改正-
- 「一国家二制度」構想の形成と香港回収の決定
- 第三節 正式の返還交渉(一九八二年九月~八四年十二月)
- サッチャー首相の訪中
- 「三条約有効」論
- 第二ラウンドの交渉-「三脚椅子」論-
- 「中英共同声明」の調印へ
- 第四章 過渡期の香港
- 第一節 過渡期前期-協調-
- 「港人治港」と政治参加
- 「エリート民主主義理論」対「参加民主主義理論」
- 「非植民地化」-香港の政治制度改革-
- 「収斂」概念-直接選挙実施の阻止-
- 対中宥和-直接選挙導入の延期-
- 第二節 過渡期後期-対立-
- 「天安門事件」とイギリスの対香港政策の変更
- 香港史上初の直接選挙-民主派の圧勝-
- パッテン総督の「民主化」案
- 悪化する中英関係
- 「民主化」案発表の舞台裏
- 第三節 返還前夜-主権の移行に向けて-
- イギリス統治下最後の立法評議会選挙
- 中英関係修復の動き
- 終審裁判所の設置問題
- 強まる中国の影響力
- 第五章 返還後の香港-未解決の問題-
- 第一節 香港の海外移民と二重国籍問題
- イギリス国籍法の変遷
- 「イギリス本国居住権」問題
- 香港の海外移民
- 中国の国籍法と二重国籍問題
- 回流移民の永住権喪失問題
- 第二節 人権法をめぐる論争
- 予備工作委員会の「人権法」見直し提案
- 「国家転覆行為」と言論・集会の自由
- 公安・社団条例の改廃
- 第三節 香港特別行政区政府の成立
- 特別行政区政府の設立作業
- 「臨時立法会」設立の目的
- 返還後の香港の動き
- 一九九八年第一期立法会選挙
- むすびにかえて
- シンガポール・モデル
- 「アジア的価値観」
- あとがき
- 参考文献
- 年表
- 索引