術後に血栓性静脈炎を併発し治癒が遷延した下肢静脈瘤の2例

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タイトル別名
  • Two Cases of Superficial Thrombophlebitis after Operation for Varicose Veins

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抄録

<p>一次性下肢静脈瘤の治療後に表在静脈内に血栓を形成し,治癒が遷延した症例を2例経険した.症例lは57歳の女性.右下腿内側に発赤・疼痛を呈し,超音波で右大伏在静脈に著明な逆流と拡張を認めた.高位結紫術を行ったところ,術後1週から右大腿部の発赤・疼痛が出現し,超音波では残した大伏在静脈が血栓閉塞していた.症例2は47歳の男性.右下腿箭部に潰瘍を認め,超音波で右大伏在静脈に著明な逆流と拡張を認めた.ストリッピング手術を行ったところ,術後3日目から右下腿部の発赤・疼痛が出現した.超音波では残した静脈瘤が血栓閉塞していた.術直後から立ち仕事をしていたとのことであった.症例lでは拡張した大伏在静脈に対し高位結禁を行ったため,症例2では術後安静を守らず立ち仕事をしたため,表在性血栓性静脈炎が牛じ,とくに2例日の治癒が遷廷したものと考えられた.保存療法が有効であった.</p>

収録刊行物

  • 静脈学

    静脈学 17 (1), 35-38, 2006

    日本静脈学会

参考文献 (10)*注記

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