抜管時に塩酸デクスメデトミジンが有効であった重症2症例

  • 唐木 千晶
    日本医科大学武蔵小杉(旧;付属第二)病院救命救急センター
  • 上田 康晴
    日本医科大学武蔵小杉(旧;付属第二)病院救命救急センター
  • 牧 真彦
    日本医科大学武蔵小杉(旧;付属第二)病院救命救急センター
  • 上笹 宙
    日本医科大学武蔵小杉(旧;付属第二)病院救命救急センター
  • 望月 徹
    日本医科大学武蔵小杉(旧;付属第二)病院救命救急センター
  • 畝本 恭子
    日本医科大学武蔵小杉(旧;付属第二)病院救命救急センター
  • 黒川 顕
    日本医科大学武蔵小杉(旧;付属第二)病院救命救急センター

書誌事項

タイトル別名
  • Two cases of critical illness with dexmedetomidine infusion at extubation

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抄録

<p>今回我々は塩酸デクスメデトミジン(プレセデックス®️,以下DEX)を用いて鎮静し,すみやかに抜管できた重症2症例を報告する。症例1は左側腹部痛を主訴に搬送され,急速に血圧低下をきたしショックとなった症例で,重症肝障害,高血糖,ケトーシス,心嚢液貯留と診断された。症例2は,意識障害を主訴に搬送され,その後痙攣が出現し,急性医薬品中毒,難治性痙攣と診断された。2症例とも抜管前からDEXの投与を開始しRamsay scoreを用いて投与量を調節し,副作用なく抜管となった。ミダゾラムやプロポフォールと比較しDEXには呼吸抑制がない,鎮痛作用がある等の利点が挙げられる。現在DEXは抜管時における24時間までの投与が保険上認められている。今後,救急・集中治療領域で多種多様な疾患に対する鎮静鎮痛薬としての持続投与法や小児症例の外来や検査時の鎮静など,適応拡大が期待される。</p>

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