徳島県で確認された離乳豚での豚痘

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  • Occurrence of swinepox in weaned piglets in Tokushima

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抄録

2014年1月、母豚数200頭規模の一貫経営養豚農家において離乳豚(40~50日齢)数頭の両耳介、頸部背側、前肢端に褐色発疹~円形黒色痂皮形成を認め、約2週間で消失する症例に遭遇した。重度な病変形成を示す2頭の耳端を材料に病性鑑定を実施した。病理組織学的検査では、有棘細胞の増生、風船様膨化および好酸性細胞質内封入体が確認された。電子顕微鏡下ではレンガ状の成熟ポックスウイルス粒子が認められた。ウイルス学的検査では、皮膚乳剤から豚痘ウイルスの遺伝子を検出したが、ウイルス分離は陰性だった。以上より豚痘と診断した。豚痘は不顕性感染が多く見過ごされることが多い疾病だが、胎内感染による死産も報告されており、経済的影響が考えられることから、衛生管理の徹底による感染経路の遮断が重要である。

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