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- 足達 淑子
- 福岡市東保健所:九州大学医学部神経精神医学教室
書誌事項
- タイトル別名
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- THE EFFECT OF BEHAVIORAL TREATMENT OF OBESITY AND CORRELATES OF WEIGHT LOSS IN TREATMENT AND AT 2-YEAR FOLLOW-UP
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抄録
肥満に対する集団行動療法の効果を検討する目的で,保健所において行動療法の個人治療を併用した治療を個別群15名(年齢48.1歳,BMI27.8kg/m^2)に,行動療法の集団治療のみを集団群27名(50.1歳,28.9kg/m2)に,一般的な栄養と運動指導を比較群57名(50.5歳,28.5kg/m^2)に行なった。6か月の治療期間中の脱落者は個別群が2名(13.3%),集団群が5名(18.5%),比較群が31名(54.4%)であり,これを除いた個別群13名,集団群22名,比較群26名についての結果は次のとおりであった。行動療法の2群は減少体重が約6kgで比較群の2倍であり,個別群と集団群では,治療期間中は差がなかったが,2年の追跡調査では個別群が優れていた。また行動療法群では,治療初期の減少体重,治療のコソプライアンス,終了時の減少体重が,治療終了後の効果の維持と関係があった。そのほかに,開始時の体重と体脂肪量,および減量希望体重が治療効果に影響した。行動療法群は減量効果のほかに血中脂質の改善,摂取エネルギーの減少,身体的および精神的自覚症の改善を認めた。以上より行動療法は,肥満の安全で有効な治療法であると結論した。
収録刊行物
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- 行動療法研究
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行動療法研究 15 (1), 36-55, 1989-03-31
一般社団法人 日本認知・行動療法学会
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詳細情報
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- CRID
- 1390845713075088384
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- NII論文ID
- 110009667891
- 80004567210
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- ISSN
- 24242594
- 09106529
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可