この論文をさがす
抄録
27歳,女性.繰り返し出現する膨疹・浮腫と著明な好酸球増多を主訴として来院.両下腿・両手背に腫脹と膨疹.膨疹は3時間後には消失.末梢血好酸球数は最高40,586/mm3,血清ECP値は最高353.1μg/l.骨髄像では細胞数12.4×104/μlで好酸球が63.0%.胸・腹部レ線にて異常陰影を認めず,心電図や超音波心臓検査でも異常なし.各種寄生虫抗体も陰性.組織では真皮浅層の血管周囲を中心に好酸球の著明な浸潤がみられ,多くはEG2陽性.好酸球数および血清ECP値の漸減に伴い症状は次第に軽快し,抗ヒスタミン剤,抗アレルギー剤の内服開始以降皮疹の新生をみない.Gleichらのepisodic angioedema associated with eosinophiliaのほかに,膨疹・浮腫が数力月続くのみでステロイド投与の必要のないtransientな軽症型のあることを強調した.
収録刊行物
-
- 日本皮膚科学会雑誌
-
日本皮膚科学会雑誌 103 (4), 533-, 1993
公益社団法人 日本皮膚科学会
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390001205738414720
-
- NII論文ID
- 130004680691
- 80006965638
-
- ISSN
- 13468146
- 0021499X
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
- CiNii Articles
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可