書誌事項
- タイトル別名
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- Two siblings with benign neonatal sleep myoclonus
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抄録
新生児期に発症するミオクロヌスけいれんは, 中枢神経系の重篤な疾患の存在を示唆し, その後, 重篤な発達障害を残すことが多い. 著者らは, 新生児期にミオクロヌスけいれんを呈した兄妹例を経験した. ミオクロヌスは, 睡眠中にのみに四肢にみられ, 2-10秒毎に律動性に, 同期性に出現し, 数分から10分間持続した. 兄の例では, 髄液細胞数が29/3, OligoclonalIgG bandが陽性であったが, 妹の例では髄液所見は正常であった. 2例とも, 脳波・頭部CT・血液生化学検査・ウイルス学的検査は正常であった. 兄の例では抗てんかん薬治療が無効で, ガンマグロブリン大量療法の効果も明らかではなかったが, 妹の例では, ガンマグロブリン大量療法直後よりミオクロヌスは消失した. 2例とも, その後の発達は正常であり, この2例を, 非てんかん性の良性新生児睡眠ミオクロヌスと診断した. この疾患の原因には諸説あるが, 中枢神経系の潜在的な感染もその1つと考えられた. 本症例は非てんかん性であり, 本疾患の存在を正しく認識することが必要と考えた.
収録刊行物
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- 順天堂医学
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順天堂医学 40 (2), 230-232, 1994
順天堂医学会
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キーワード
詳細情報
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- CRID
- 1390001205744009984
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- NII論文ID
- 130004711398
- 80007792458
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- ISSN
- 21882134
- 00226769
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可