抄録
諌早湾湾口部における潮流の現況を把握するため, 流速観測, 水質観測および潮位観測を同時に実施した. その結果以下の点が明らかになった.(1) 湾口部の流速は, 中央より南側 (長崎県側) で強い.(2) 湾口部の南側で反時計回り, 北側で時計回りの潮汐残差流が存在することが確認された. また, 北側の還流の方が南側よりも大きい.(3) 砂利採取跡の海底付近の流れは, 掘られた溝の方向に一致していた. これより, 爪痕のように残された溝が潮流に影響を与えていることが明らかとなった.(4) 水質観測の結果より, 下層より高塩分の海水が進入し, 上層から低塩分の海水が流出するエスチャリー循環が顕著に起こっていることが確認された.
収録刊行物
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- 海岸工学論文集
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海岸工学論文集 49 396-400, 2002
公益社団法人 土木学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282679526873856
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- NII論文ID
- 80015698481
- 130003807490
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- ISSN
- 18848222
- 09167897
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
- KAKEN
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可