Pazufloxacin mesilateのArbekacin誘発性ラット腎毒性に対する軽減作用

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  • ATTENUATION OF ARBEKACIN-INDUCED NEPHROTOXICITY IN RATS BY PAZUFLOXACIN MESILATE

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抄録

注射用ニューキノロン系抗菌薬Pazufloxacin (PZFX) mesilateのArbekacin (ABK) 誘発性ラット腎毒性に対する軽減作用を8週齢のSprague-Dawley系雄性ラットを用いて検討した。ラットにABKの32mg/kgを単独で1日1回, 4日間筋肉内投与, あるいはABKの32mg/kgおよびPZFX mesilateの208mg/kg (活性本体のPZFX換算で160mg/kg) を各々, 筋肉内および静脈内に1日1回, 4日間併用投与した。その結果, ABKの単独投与によって尿中のタンパク, β2-ミクログロブリンおよびN-アセチル-β-(D)-グルコサミニダーゼが増加し, 腎臓には組織学的にリン脂質症がみられたが, PZFX mesilateを併用投与することで, これらの変化は軽減した。また, ABKの単独投与では腎皮質中のABK濃度が投与後1時間から4時間にかけて上昇したが, PZFX mesilateの併用投与によってこの上昇は抑制された。これらの結果から, PZFX mesilateはABKの腎皮質尿細管への取り込みを抑制することによってABK誘発性ラット腎毒性を軽減すると考えられた。

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