αサブクラスに属する数種のプロテオバクテリアにおけるポリアミン構成 : 近年記載された20属についてのポリアミン分析

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  • Polyamine Profiles of Some Members of the Alpha Subclass of the Class Proteobacteria: Polyamine Analysis of Twenty Recently Described Genera

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抄録

新たに単離されたか、再分類により新規登録されたαプロテオバクテリア41種(20属)のポリアミンをHPLCにて分析し、分析済みの同属および近縁属の種と比較し、プロテオバクテリアのαサブクラス内のポリアミン構成に注目した。α-1サブグループにおいて、Gluconobacer属、Gluconaceobacer属、Aceobacer属、Acidomonas属、さらに新属のAsaia属に属する17種の酢酸菌はスペルミジンを主ポリアミンとして含有していた。好気性の光合成菌であるAcidisphaera属、Craurococcus属、Paracraurococcus属(α-1サブグループ)の各1種とRoseibium属2種(α-2サブグループ)では、スペルミジンを含有していた。α-2サブグループでは、Agrobacerium属やAllorhizobium属から移された種を含むRhizobium属、Sinorhizobium属、Mesorhizobium属の15種とOligoropha属、Carbophilus属、Zavarzinia属、Blasobacer属、Sarkeya属、Rhodoblasus属の種が主ポリアミンとしてホモスペルミジンを含有していた。α-3サブグループの新種Rhodobaca bogoriensisはスペルミジンを含んでいた。α-4サブグループに属するSphingomonas属では、4つのクラスターに区分されるが、クラスター1に属するほとんどの種はホモスペルミジンを主ポリアミンとし、クラスターII、III、IV、に各々対応している新属のSphingobium属、Novosphingobium属、Sphingopyxis属の種ではスペルミジンを主ポリアミンとしていた。トリアミンであるスペルミジンとホモスペルミジンの分布が、プロテオバクテリアのαサブクラスにおいて、属レベルの化学分類マーカーとして有用であると考えられる。

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