殺意のシステム
著者
書誌事項
殺意のシステム
(Hayakawa pocket mystery books, 1479)
早川書房, 1986.10
- タイトル別名
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A shock to the system
- タイトル読み
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サツイ ノ システム
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殺意のシステム
1986
限定公開 -
殺意のシステム
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内容説明・目次
内容説明
「あなたは成功者なんだから」という浮浪者の言葉がグレイアムを殺人に駆り立てた。彼は金をせびりに寄ってきたその老人の頭に、傘を思い切り叩きつけた—何が成功者だ!たしかに、それまでの彼の人生はバラ色だった。両親の愛情を一身に受け、高校、大学と激烈な競争に勝ち抜き、超一流の石油会社に入社、人事部長候補の地位に駆け上った。その間には美しい妻と豪邸を手に入れ、「成功者」であることは自他共に認めていた。それだけに、途中入社でたいした学歴もないベナムが部長になった事は、この上ないショックだった。殺人を犯したのは、初めての挫折を噛みしめながらの帰り道だった。だが、何日経っても警察は彼の前に現れない。事件は迷宮入りしたのか。そのうち、妙な優越感が、犯行発覚の不安に取って代った—自分は、他の人間にできない人殺しをやってのけたのだ!彼は、かつて競争相手を何人も蹴落したように、邪魔を除こうと決意した。まず、昇進の妨げになるベナム、そして今や煩しい枷となった妻。新たな力を得たかのように、彼は緻密な計画を実行に移して「成功者」への階梯を再び登り始めたが…鮮かなツイスト、ブラックユーモアのきらめき、鋭く抉り出される人間の醜い実像—俊英が新生面を開いた注目の犯罪心理サスペンス。
「BOOKデータベース」 より