国の初めの愁いの形 : 藤原・奈良朝派閥抗争史
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国の初めの愁いの形 : 藤原・奈良朝派閥抗争史
風涛社, 1998.9
- タイトル読み
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クニ ノ ハジメ ノ ウレイ ノ カタチ : フジワラ ナラチョウ ハバツ コウソウシ
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内容説明・目次
内容説明
古事記と日本書紀。西暦八世紀初頭に、わずか八年の隔たりをもって、二人の女性天皇に献上された勅撰国史。日本という国の初めを説く国史として類似の部分が多い。だが両史書を注意深く読み比べてみると、例えば天照大神という女神の扱い方において、二つは微妙なしかし決定的な対立関係を秘めている。この対立関係の背後には、各々の献上時における政治上の二大派閥の対立と抗争の政治史・思想史が密接に絡んでいる。古事記献上時の太政官筆頭(現代の総理大臣にあたる)は石上麻呂、日本書紀献上時のそれは藤原不比等であった。本書ではこの派閥抗争が、不比等の次男と長男、つまり、房前と武智麻呂の対立関係すら誘引し巻き込みつつ、大宝律令という酷令の制定と施行をめぐって発展してゆく様が詳述される。
目次
- 第1章 大宝律令の性格(官位制度;食封制度;太政官権力の拡大 ほか)
- 第2章 奈良朝「改憲」の構造(太政官権限の強化;下級官人層に対する配慮;七出之状 ほか)
- 第3章 藤原・奈良朝初頭の人脈史・政治史(高市太政大臣時代(藤原宮と葛原朝臣);文武天皇即位(車持君・鴨君);寵臣藤原不比等 ほか)
「BOOKデータベース」 より