みの虫
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みの虫
大内力 , 東京大学出版会 (発売), 1998.11
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ミノムシ
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Description and Table of Contents
Description
今年の六月でとうとう満80歳に到達した。80まで生きるなどということは考えたこともなかったし、どの道みの虫よろしく袋の中に籠ってぶらぶらしながら隙間から世の中を見物してきたにすぎないから、格別の感慨があるわけではない。それでも、顧みればこの10年、世界にも日本にもずいぶんいろいろなことが起こり、世は様変りといってもいいほどの変化を遂げた。みの虫の蓑も冷い時雨に濡れしょぼった。そうした状況に触発されて時々にぶつくさと書きなぐった雑文も、いつの間にやら相当の量になった。還暦のときの『旅びと』、古希のときの『冬ごもり』についで『みの虫』をまとめようと思い立ったのも、傘寿自祝というだけのことでなく、隙間から覗いた歴史の変転を回顧するのに多少は役立つかもしれないと考えたからである。
Table of Contents
- 斜眼録(ソドムとゴモラ;今様「踏み絵」事件;人種戦争の戒め ほか)
- いのちと自然(抄)(「国富みて山河なし」;ネパールで想ったこと;自由貿易論の正体 ほか)
- 捨石・埋草(個人の豊かさと社会の貧しさ;私の研究とアジア;労働者福祉事業という呼び名に寄せて ほか)
- 思い草(故土屋喬雄会員追悼の辞;有沢広巳先生追悼;福武直会長理事弔辞 ほか)
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