林中幻想啄木の木霊(Kodama)
著者
書誌事項
林中幻想啄木の木霊(Kodama)
八重岳書房, 1999.9
- タイトル別名
-
林中幻想啄木の木霊
- タイトル読み
-
リンチュウ ゲンソウ タクボク ノ Kodama
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内容説明・目次
内容説明
私の書架に、二十冊近いスクラップブックが、年代を記した背をみせて並んでいる。中身は私に関するものばかりなので、けっして多くはない。折々に依頼されて、新聞に書いた小さな文章である。それらの折々の小さな文章、点みたいな自分の姿を拾って、できたら線としてつないでみようと思った。たとえ、それは細い線であっても、私の歩いて来た道である。スクラップブックを挾むように、何種類かの雑誌も並んでいる。これにも依頼を受けて書いた文章が載っている。それも小さな文章にかわりはない。が、線をたすけてくれるものである。私の小さな文章の事始めは、「啄木との運命的絆」を思うことでなされた。そして、「自然・風景・人」へと目を凝らし、さらに、私にとって前にも後にもないだろう「文芸時評」にまで、筆をひろげてしまった。
目次
- 1 啄木との運命的絆(啄木・一を見守る文人—対月・良吉・静雄・仙岳;永遠の郷愁をうたう—やはらかに柳あをめる/北上の…ふるさとの山はありがたきかな;「生命の森」の歴史—春まだ浅く月若き ほか)
- 2 自然・風景・人(「無名青年の徒之を建つ」—文化運動の原点;自然の寸法—奥入瀬の渓流;青春の閲覧室—『学生に与ふる書』 ほか)
- 3 文芸時評(「生」の主張、見事に凝縮—山崎初枝・吉田史子、脈々と自然のにおい—俳壇の長老高橋青湖;幻想的な話術に成功—香川弘夫の長詩、現代の病巣を縮図化—相沢史郎の方言詩 ほか)
「BOOKデータベース」 より