財務公開思想の形成 : 20世紀初頭におけるアメリカの動向をめぐって
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財務公開思想の形成 : 20世紀初頭におけるアメリカの動向をめぐって
森山書店, 1999.9
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財務公開思想の形成 : 20世紀初頭におけるアメリカの動向をめぐって
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ザイム コウカイ シソウ ノ ケイセイ : 20セイキ ショトウ ニ オケル アメリカ ノ ドウコウ オ メグッテ
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参考文献: p205-211
Description and Table of Contents
Description
財務公開制度の成立を研究するにあたり通常強調される歴史的事実は、1929年に起こった株式恐慌であり、さらにその結果もたらされた連邦公開規制と投資家保護の要求である。しかしながら、アメリカにおけるその成立を財務公開思想の形成という側面からたどってみるならば、その構想は19世紀末から準備されていたことが明らかにされてくる。そこからいえることは、アメリカにおける財務公開制度の構想は、当時最大の懸案事項であった「トラスト問題」と対峙する中で生み出されてきたのであり、株式恐慌はこうした構想を具体化させる1つの引き金に過ぎなかったのではないかということである。本書の目的は、アメリカにおける財務公開制度成立の契機を、こうした「トラスト問題」によって引き起こされた競争秩序の再構築という営みの中に求め、資本主義経済システムにおける財務公開制度の意義をとらえ直そうとするところにある。
Table of Contents
- 第1章 アメリカ財務公開制度研究の視点—本書の課題と分析方法
- 第2章 企業合同と財務公開思想の萌芽—アメリカ議会における産業委員会報告書を中心に
- 第3章 生命保険会社の経営と財務公開の必要性—ブランダイスの批判を中心に
- 第4章 ブランダイスの「規制された競争」概念—マネー・トラスト批判から社会的効率の主張まで
- 第5章 コーポレート・パブリシティの提唱とその背景—リプリーの会計批判を中心に
- 第6章 コーポレート・パブリシティ提唱の反響—産業界と会計実務界の立場から
- 第7章 「支配の民主化」と連邦政府規制論
- 第8章 近代的管理と会計的統制
- 第9章 競争市場の再構築と会計職能—スコットの会計観を中心に
- 第10章 科学的管理と財務公開—結びにかえて
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