平安朝和歌漢詩文新考 : 継承と批判

書誌事項

平安朝和歌漢詩文新考 : 継承と批判

工藤重矩著

風間書房, 2000.4

タイトル読み

ヘイアンチョウ ワカ カンシブン シンコウ : ケイショウ ト ヒハン

大学図書館所蔵 件 / 102

この図書・雑誌をさがす

注記

研究者名索引: p357-360

内容説明・目次

内容説明

「和歌解釈の方法」としてまとめた八篇、紫式部集の2篇は、和歌の解釈の方法的規準を整理できないかと考えたのだが、中途半端なままに終ってしまった。それでも解釈者の感覚に頼らないで理解する道の幾つかは提示できたように思う。「平安朝和歌史点景」の四篇のうち3篇は後撰和歌集と詞花和歌集の具体的問題を論じている。公の事業である勅撰集として編纂されたはずの後撰和歌集を私的と見なし、或いは詞花和歌集の編纂資料として奏覧本金葉和歌集を用いたという通説は、常識的にも甚だしく不自然であるにもかかわらず、何故に通説として通用してきたのか。勅撰和歌集についての理解の前提がどこでずれてしまったのか。その事情を明らかにし、少しでも平安時代の意識に近づけたいとの意図がある。「平安朝漢詩文の和漢比較」には、平安漢文の修辞法に関する2篇と年中行事に関連する考証2篇を収めた。まだ単行本に収録していない日本漢文学関係論文のなかから、多少とも和歌と関連ある論文を選んだ。

目次

  • 1 和歌解釈の方法(在原業平「月やあらぬ」の解釈;古今和歌集148「唐紅のふりいでてぞ鳴く」の解釈;ほととぎすの季節と鳴声の和漢比較—古今和歌集148の解釈補考 ほか)
  • 2 平安朝和歌史点景(べらなりの和歌—古今後撰集時代の場と表現;後撰和歌集の撰集—奉行文・禁制文、梨壺、撰者をめぐる諸問題;後撰和歌集の性格—和歌における褻と晴 ほか)
  • 3 平安朝漢詩文の和漢比較(平安朝漢詩文における縁語掛詞的表現;平安朝における官職唐名の文学的側面;3月3日の柳—枕草子6段の翁丸はなぜ柳のかづらをしたか ほか)

「BOOKデータベース」 より

詳細情報

ページトップへ