書誌事項

能の女たち

杉本苑子著

(文春新書, 139)

文藝春秋, 2000.11

タイトル読み

ノウ ノ オンナ タチ

大学図書館所蔵 件 / 71

内容説明・目次

内容説明

十二の能をとりあげ、そこに登場する女性たちの愛憎劇を練達の筆が描きだします。姉と妹が一人の男を愛したときの複雑な嫉妬。あるいは、年老いた下僕に恋されてしまった絶世の美女の困惑。浅ましいわが身に絶望しつつ、救いを求めずにはいられない孤独。年老いて自然にかえっていく女—。厳しく決められた様式の下から、古今変わらぬ人間心理を鋭くつかみ出し、現代人の共感をよぶ一冊です。

目次

  • 1 『清経』の愛人—男の絶望の深さを、理解できなかった女。
  • 2 『黒塚』の鬼女—業を負った女の悲しみと孤独。
  • 3 『恋重荷』の女御—サディズムの代償は「死」か、それとも「許し」か。
  • 4 『羽衣』の天女—天真無垢な心が持つ浄化力。
  • 5 『鉢木』の妻—事の本質を見誤らなかった眼、つつましやかな叡智の勝利。
  • 6 『鉄輪』の女—生きながら鬼となるぶきみさ。それはだれもが心の底に秘めている呪い願望の形象化か。
  • 7 『海人』の海女—我が身を犠牲にして勝ち取った息子の栄達。
  • 8 『松風』の妹—姉と分かち合った愛。その軽重を計る苦しさ。
  • 9 『籠太鼓』の妻—狂気を装うしたたかな策略。女房族の強さは現代と変らず。
  • 10 『隅田川』の母—ひたすらな歎き。没我の愛。
  • 11 『藤戸』の母—権力を屈伏させた底辺の力。
  • 12 『山姥』の老女—女の或る者は老いて哲理となり、大自然と一体化する。

「BOOKデータベース」 より

関連文献: 1件中  1-1を表示

詳細情報

  • NII書誌ID(NCID)
    BA49393524
  • ISBN
    • 4166601393
  • 出版国コード
    ja
  • タイトル言語コード
    jpn
  • 本文言語コード
    jpn
  • 出版地
    東京
  • ページ数/冊数
    214p
  • 大きさ
    18cm
  • 分類
  • 件名
  • 親書誌ID
ページトップへ