果てもない道中記
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果てもない道中記
(講談社文芸文庫)
講談社, 2002
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ハテ モ ナイ ドウチュウキ
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内容説明・目次
- 巻冊次
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上 ISBN 9784061982987
内容説明
『大菩薩峠』の開巻劈頭、老巡礼が理由もなく机龍之助に斬り殺される。死と背中合せの病床にあった著者は、この老巡礼に自らを重ね合せて理不尽な死に想いを馳せる。こうして、不朽の名作『大菩薩峠』探索の旅が始まる。激動の幕末を流浪する盲目の剣士机龍之助を追跡しつつ、著者の筆は、時に作者中里介山の思想に及び、また自らの体験や感想に言及して、自在に飛び交う。
目次
- カルマの一角
- 「死の棘」のえにし
- 雪中吹笛
- 何が怕いか
- 転向と故郷喪失
- 縁のもつれ
- 執念
- 間の山節
- 古文化第三地層の説
- 二羽の蝶
- 家庭の幸福
- 本所弥勒寺橋
- 亡霊の食物
- 死中の生
- 朝湯の噂
- 荒野和讃
- 夢幻街道
- 上野原月見寺
- 「正当」なら人が斬れるか
- 『青頭巾』の寺
- 両国橋裏通り
- 死後に続くいのちそのもの
- 魂に帰るべき家郷ありや
- 巻冊次
-
下 ISBN 9784061982994
内容説明
『大菩薩峠』は当初の仇討物語からいつしか幽明界もなき世界へと分け入っていく。探索の旅は、龍之助を慕って殺される女たちの業、特異な才能を持つ人物たちの活躍、さらには転向、差別の問題から日本人の原点まで視野に入れて続き、幕末庶民の稗史をも浮き彫りにしていく。著者の史観や人間観を示して、絶妙自在な構成で文学ジャンルの範疇を超越した傑作。読売文学賞受賞。
「BOOKデータベース」 より