書誌事項

祖國正論

保田與重郎著

(保田與重郎文庫, 29-30)

新学社, 2002.10

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タイトル別名

祖国正論

タイトル読み

ソコク セイロン

注記

解説: 1:坪内祐三, 2:佐伯彰一

同人誌「祖國」に連載されていた「祖國正論」から選んで掲載。

1: 昭和二十五年新年號〜昭和二十六年八月號, 2: 昭和二十七年1月號〜昭和二十九年四月號

内容説明・目次
巻冊次

1 ISBN 9784786800504

内容説明

終戦後の混乱を憂え、国の行末に危惧を抱いた青年たちが、かねてから師と慕う保田与重郎のもとに集って言論結社“まさき会祖国社”を興したのが昭和二十四年、同九月には同社を発行所として同人誌「祖国」が創刊された。以後昭和三十年二月号の終刊まで、同誌は保田の主要な著作発表の舞台となる。執筆者名のない「祖国正論」は同二十五年新年号から連載が始まって、時々の休載をはさみながら昭和二十九年四月号まで続き、一貫して“まさき会祖国社”社説の役割を担った。折から公職追放中だった保田は、署名こそ控えたが、当時の時局や社会・人情に関して真率な反戦後的言論を展開しながら「祖国正論」を書き継ぎ、生き残った文人としての責めを果すとともに矜恃を示した。本書1は二十六年十二月号までの同稿から選んで一冊とした。

目次

  • 昭和二十五年((「祖国」新年号)絶対平和の根拠と日本人の心構/宇野浩二が示した小説作者の立派さ;(「祖国」二月号)戦争介入の危険を警める為めの細心さ/真の無抵抗主義とは何か/陛下の知らしゝ昭和二十四年;(「祖国」三月号)産児制限論者に与ふ/「椿君の場合」/文学者と学者は貧乏でなければならない ほか)
  • 昭和二十六年((「祖国」一月号)昭和二十六年を迎へる(アジアの希望)/自給自足体制を緊急に考へよ/歴史に回顧せよ/修身科と社会科は一つでない/国歌君が代/民衆の文芸観と道徳回復の兆;(「祖国」二月号)祖国の悲運を哭す/竹槍と「必敗の信念」/最も恥づべき人間と間違つた人々/浅薄な文芸理解者/「年の始め」/日本軍隊の強剛なりし一条件;(「祖国」三月号)戦争に対する恐怖心/胡適の反駁/トーマス・マンの平和論/河上徹太郎の孤独と時間 ほか)
巻冊次

2 ISBN 9784786800511

内容説明

本書2は、昭和二十七年一月号以降、同二十九年四月号までの「祖国正論」から選んで一冊とした。

目次

  • 昭和二十七年((「祖国」一月号)両条約認証せらる/京大同学会と京市職組;(「祖国」二月号)人間の機械化と動物化/食物の問題/戦国時代の商人の心構 ほか)
  • 昭和二十八年((「祖国」一月号)アジアに発展する青年の為めの教育機関設置の必要/水素爆弾と近代文明/ヂヤーナリズムは国民輿論を代表せぬ/右翼大同団結の心情/パール博士の原爆記念碑銘文/ヂヤーナリズムの言論弾圧/「北京原人」の行方判明す/「ひめゆり部隊」映画化への抗議/皇太子殿下のアジア御遊覧を冀ふ;(「祖国」二月号)秩父宮殿下を哀悼し奉る/母子家庭と躾の問題/戦犯と賠償問題/新聞論説の偽瞞と謀略の一実例 ほか)
  • 昭和二十九年((「祖国」一月号)松川事件裁判に関する感想;(「祖国」三月号)情勢の変化と愛国心の根本/バートランド・ラツセルの平和策/時局と文学者の心掛/独自な社会科の必要性/教育者と非政治的態度 ほか)

「BOOKデータベース」 より

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