さらば、ベルリン
著者
書誌事項
さらば、ベルリン
(Hayakawa novels)
早川書房, 2002.9
- 上
- 下
- タイトル別名
-
THE GOOD GERMAN
- タイトル読み
-
サラバ ベルリン
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内容説明・目次
- 巻冊次
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上 ISBN 9784152084415
内容説明
1945年4月30日、アドルフ・ヒトラーは総統官邸の地下室で自殺した。空からはアメリカ軍、地上からはソ連軍の猛攻を受けて第三帝国の都ベルリンは崩壊、長く続いたヨーロッパの戦争は終わりを告げた。数々の戦争報道で勇名を馳せたアメリカのジャーナリスト、ジェイク・ガイスマーは、特派員としてベルリンに帰ってきた。戦前にはCBSの駐在員としてベルリンで生活していたジェイクだったが、戦火に破壊され尽くした街は、まるで別世界のように見えた。建物は瓦礫と化し、回収されていない死体が腐臭を放ち、人々は生気を失っている。百戦錬磨のジャーナリストたちも言葉を失うような光景だった。ジェイクの目的は取材だけではなかった。この街のどこかに、彼女がいるはずだ。かつて愛したレーナが…高名な数学者エーミール・ブラントの妻だったレーナとジェイクは、戦前のベルリンで不倫関係を続けていた。だが、戦火が迫るころ、ジェイクは夫を捨てられないレーナを残し、ベルリンを去っていたのだ。戦争が終わった今なら、彼女を取り戻せるかもしれない。だが、ジェイクが発見したのはレーナではなかった。歴史的なポツダム会談の取材に赴いた彼は、そこで謎めいた米軍兵士の死体と遭遇する。事件の背景に興味を抱いたジェイクだが、行く手には占領下のベルリンの不気味な闇が広がっていた…。
- 巻冊次
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下 ISBN 9784152084422
内容説明
ついにジェイクはレーナと再会した。だが、戦争の爪痕はレーナを傷つけていた。戦火で子供を失い、ソ連兵にレイプされ、中絶手術まで経験したのだ。夫エーミールも行方不明だった。そんな彼女も、かつてと変わらぬ愛情を注ぐジェイクの援助で、立ち直りはじめる。一方、米軍兵士の死体の謎は、深まるばかりだった。死体は、なぜか大量の紙幣を身につけ、本来なら立ち入ることの出来ないソ連軍占領地区で発見された。しかも、事件を追及すべきアメリカ占領軍上層部は沈黙している。事件の裏には、何かがある。記者魂を燃やすジェイクは、元ベルリン警察の刑事と共に闇市場の探索を始める。やがて彼が真相に肉迫したとき、事件はその様相を一変し、巨大な歴史の歯車が回りはじめる…アメリカ探偵作家クラブ賞に輝いた著者が、綿密な取材と圧倒的な筆力で描く大型歴史ドラマ。映画化も決定した、話題作登場。
「BOOKデータベース」 より