父・木村素衞からの贈りもの
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父・木村素衞からの贈りもの
未来社, 2002.11
復刊
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チチ キムラ モトモリ カラ ノ オクリモノ
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Note
木村素衞略年譜: p196-198
木村素衞の肖像あり
参考資料あり
Description and Table of Contents
Description
苦難に充ちた、それにもかかわらず剛毅にそれに耐えた理想主義的性格の、悲壮とも称すべき「父」の生涯を綴った思慕の書である。ここに描かれている「父」は、京大哲学科の「黄金時代」と称せられた時期の中堅教授であった文学博士木村素衛氏である。哲学者としても、人間としても、将に円熟の域に参入しようとする段階で、敗戦直後の日本人の嘗て経験したことのない精神的危機に直面し、教育哲学者としてそれに対処すべき使命感と義務意識から、極度の身心の疲労を押して挺身し、渾身の努力の果てに、その旅先きで卒然として病没した。まさしく生涯を賭して体得した「哲学者の死」であった。自ら傾倒したドイツ理想主義の哲学者フィヒテの生涯に似ている。未だ五十二歳であった。夭折という外ない。その生涯とひととなりが、最愛のまな娘によって、つぶさに最深の愛情と憬慕をこめて描かれている。美しい稀有な書である。
Table of Contents
- 黄色いバラの花
- サナギ
- 記念碑
- ふるさと橋立
- 京都での生活
- 青春
- 京都帝国大学入学
- 結婚
- 広島時代
- 信州と父・その出合いの頃
- 京大教育学へ
- 戦いの中で
- 終戦後の日々
- 終焉
- 「国家に於ける文化と教育」の中から
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