ことばへの旅
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ことばへの旅
(PHP文庫)
PHP研究所, 2003.4
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コトバ エノ タビ
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Note
「ことばへの旅 愛蔵版」(新潮社, 1998年12月刊)を増補したもの
Description and Table of Contents
- Volume
-
上 ISBN 9784569578699
Description
人間の長い歴史を経て築き上げてきた、果てしなき“ことばの森”。その森を放浪し、すばらしいことばの木に出会い、その木のなかにイデアを発見したときの感動!そうした感動から生まれた本書には、平明達意な文章のうちに、ことばの本質に迫った深い思索が見事に織り込まれている。読書の愉しみ、考えることの喜びに出会える名随筆集、待望の復刊。
Table of Contents
- 逆境について—裸でわたしは母の胎を出た。裸でわたしはかしこに帰ろう。(ヨブ記)
- 希望について—人間は、いかなることにも馴れる動物である。(ドストエフスキー)
- あやまちについて—人間の知性は明鏡ではなく、意志と感情で曇った鏡である。(フランシス・ベーコン)
- 思索について—人間は一本の葦にすぎない。だが、それは考える葦である。(パスカル)
- おどろきについて—喫驚したいといふのが僕の願なんです。不思議なる宇宙を驚きたいといふ願です。(国木田独歩)
- ことばについて—どんな人間のなかにも、一生のあいだ費い果たすことができないほど多量の沈黙が蔵されている。(マックス・ピカート)
- 存在について—単純なものこそ、変わらないもの、偉大なるものの謎を宿している。(マルチン・ハイデッガー)
- 人間の本性について—知る者は言わず。言う者は知らず。(老子)
- 旅について—門を出れば我も行人秋のくれ(蕪村)
- 文明について—文明とは港ではなく航海である。そして、これまでのいかなる文明も港に達したことはなかった。(アーノルド・トインビー)〔ほか〕
- Volume
-
下 ISBN 9784569578705
Description
ヘラクレイトス、ヘルマン・ヘッセ、鴨長明、島崎藤村…。古今東西の先人たちが残したことばへの旅は、「自分」を発見するための旅でもある。たしかな視座からの深い思索によって、様々なことばの本質を掘り出してみせる本書は、人生、社会、文化の諸問題を考える上での格好の道しるべとなるだろう。すべての読書人必読の書。
Table of Contents
- 真心について—しき嶋のやまとごゝろを人とはゞ朝日にゝほふ山さくら花(本居宣長)
- 理想と現実について—アジアは一つである。(岡倉天心)
- 空しさについて—空は有レ善無レ悪、智は有也、利は有也、道は有也、心は空也。(宮本武蔵)
- 「自分の世界」について—こういうがええんじゃ(志賀直哉)
- 情感について—起きて見つ寝て見つ蚊屋の広さ哉(遊女浮橋)
- 芸術の秘密について—瓶にさす藤の花ぶさみじかければたゝみの上にとゞかざりけり(正岡子規)
- 「捨てる」ということについて—一代聖教みなつきて南無阿弥陀仏になりはてぬ(一遍)
- 母なる自然について—願くは之を語りて平地人を戦慄せしめよ(柳田国男)
- 住まいについて—さびしき住ひ、一間の庵、みづからこれを愛す。(鴨長明)
- 自然の美しさについて—あゝ心あらん人に見せたきは此頃の富士の曙。(徳冨蘆花)
- 人生の知恵について—秘すれば花なり、秘せずは花なるべからず(世阿弥)
- 魂の風景について—菜の花畠に入日薄れ見わたす山の端霞ふかし(文部省唱歌)
- ことわざについて—ことばは心の使
- 人間を解くカギについて—開け、ゴマ!(アラビアン・ナイト)
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