モンゴルに拉致された中国皇帝 : 明英宗の数奇なる運命
Author(s)
Bibliographic Information
モンゴルに拉致された中国皇帝 : 明英宗の数奇なる運命
(研文選書, 88)
研文出版, 2003.9
- Title Transcription
-
モンゴル ニ ラチ サレタ チュウゴク コウテイ : ミン エイソウ ノ スウキ ナル ウンメイ
Available at 86 libraries
  Aomori
  Iwate
  Miyagi
  Akita
  Yamagata
  Fukushima
  Ibaraki
  Tochigi
  Gunma
  Saitama
  Chiba
  Tokyo
  Kanagawa
  Niigata
  Toyama
  Ishikawa
  Fukui
  Yamanashi
  Nagano
  Gifu
  Shizuoka
  Aichi
  Mie
  Shiga
  Kyoto
  Osaka
  Hyogo
  Nara
  Wakayama
  Tottori
  Shimane
  Okayama
  Hiroshima
  Yamaguchi
  Tokushima
  Kagawa
  Ehime
  Kochi
  Fukuoka
  Saga
  Nagasaki
  Kumamoto
  Oita
  Miyazaki
  Kagoshima
  Okinawa
  Korea
  China
  Thailand
  United Kingdom
  Germany
  Switzerland
  France
  Belgium
  Netherlands
  Sweden
  Norway
  United States of America
Search this Book/Journal
Description and Table of Contents
Description
本書で取り上げた英宗は、王朝の創始者でもないし、中興の祖でもない。ましてや、人に感動を与えるような人物でも、人を酩酊させるような人物でもない。中国皇帝史において、数多いた凡庸な皇帝の一人にすぎない。それにもかかわらず、本書で取り上げたのは、その凡庸さ故である。歴史に名が残るような名君も、ただ凡庸な君主も、結局のところは、政治的事象のなかに存在し、政治的事象の変転のなかでしかとらえられない。英宗は、その三十七年という生涯において、ふかぶかとした吹雪のなかに裸身のままで、運命もろとも投げ出されたような経験をいくつかした。それ自体が、宮殿奥深く住まう皇帝としては、稀有なことであった。だが、英宗の諸体験のみを描くのであれば、ほんの数頁で事足りる。しかし、それを、当該時代の政治的変転のなかでとらえようとすれば、その時代を出来る限り復元する作業が伴うのである。その故に、本書においては、名君伝や英傑史話とは全く異なる視点で、政治的変転のなかでの英宗の諸体験を追跡することにした。いわば、歴史ドキュメントを試みたものである。
Table of Contents
- 第1章 天使の大軍、壊滅す(その始まり;英宗親征の扈従者 ほか)
- 第2章 英宗の帰還を望む人々、望まぬ人々(親征軍壊滅の衝撃波;英宗奪還の動き ほか)
- 第3章 まとまらない講和(宙に浮いた英宗の書簡のその後;モンゴル軍の京師進駐と九門の明軍 ほか)
- 第4章 講和・帰還・幽閉、そして再びの玉座(モンゴル使者の来朝とその講和条件;反応にぶい明廷の首脳たち ほか)
by "BOOK database"